2009/09/11

新型インフルの“常識”2/9

10月には始まるとされている第一波。具体的には38万人もの入院体制はできるのか。数万人の重症者への人工呼吸器(での治療体制)は間に合うのか。現実は非常に厳しい。

そこで菅谷医師はニューヨーク市での例を紹介。ニューヨーク市での本格的流行は今年の5月中旬から6月末までの約6週間だった●909人もの入院があり、そのうち225人(25%)が集中治療室での治療、さらにそのうち124人(14%)が人工呼吸器を装着し、47名(5%)が死亡●えーそんなことあったっけ、という凡人の記憶力が情けないが、当時は日本での大騒ぎに気をとられて外国の状況は全く不正確だった。こうして見ると、ニューヨーク市の状況はかなり戦慄的だ。

●さらに菅谷医師は言う。ニューヨーク市では重症患者は公立病院に入院していることから、また死者の数から到底、弱毒株(インフルエンザウィルス)とは言えない、と。このことはかなりショックだ。すでに弱毒性ではないということだ●日本では弱毒性だから、まだ大丈夫みたいな雰囲気があるが、ちょっと待てよ、という心境である●しかもニューヨーク市で蔓延したウィルスと東京で発症しているウィルスは全く同じものであるという●では、なぜ東京ではニューヨーク市のような惨事になっていないのか、ここが最大のポイントである。