2012/07/15

納税者の味方

 都政新報(東京の行政専門紙)に私たちの会派のすえおか議員の監査請求の詳しい記事が載っていた。
 ある意味、都内の地方公務員(特に幹部級)の多くはこの専門紙を目にしているので、“行政の天敵”のお墨付き授かったようなものである。しかし議会が“行政の味方”であるはずがない。議員はそもそも“納税者の味方”である。
 納税者に説明のつかないことにはNO!を突きつけなければならない。
 今回の事件は公金2千万円が違法な手続きによって消えてしまったということである。しかし区としては誰も悪くないと主張。まるで自然災害かのような言い方をしているのである。
 役人のやることは言葉を置き換えることで事実の矮小化を図ることである。「違法だった」→「不適切だった」→「前のめり過ぎた」→「必死だった」→「努力した」→「悪くない」
 結局、役人の仕事と公金2千万円消失に因果関係がない、という理屈なのである。
 このことは大きく報道されている中学校のイジメ問題と似ている。「いじめ」を教師たちは「けんか」とか「ふざけあっていた」という言葉に置き換えるというやり方、さらに「いじめ」と「自殺」に因果関係を認めないという態度、じゃ誰が悪いんだ?
 原因のない結果などない。原因が解明されなければ再発防止にもつながらない。少なくとも世田谷区の公金2千万円消失についてはルール通りやらなかった公務員の責任は追及されて当然である。